USERS VOICE

2026年5月に店内にて CRAG「つながる」エピソード の募集を実施しました。
多数のご応募の中から選考の結果、下記エピソードを採用しお客様からインタビューを行いました。
ご応募、ご協力ありがとうございました。

2026年7月1日

インタビュー / 写真  伊藤裕貴

 

梅林航さん/梅林舞貴さん(親子)
–−初めに親子でクライミングを始めたきっかけを教えてください
 
航:私は昔からクライミングをしていて、舞貴が小学校に上がる前に小川山(長野県にある岩登りスポット。キャンプ場もあり人気のスポット)に連れて行ったことが初めての親子クライミングだったと思います。
 
舞:全く覚えていない。
 
航:小学生になってスクエアクライミングセンター(浜松市中央区にあるクライミングジム)で数回登ったことくらいかな。
 
–−親子でクライミングを始めたことがきっかけで共通の話題ができ、会話が多くなったと伺いましたが小学生のころから仲よかったのですか?
 
舞:中学3年の部活の大会が終わり、なにか他の運動しようかなと思っていた時に父親が以前から通っていたCRAGに行ってみることにしました。本格的に始めたのはこのくらいの時期でしょうか。正直CRAGに行く前はそんなに親子での会話はあまりありませんでした。それどころか基本的に父親と喋りたくなかったくらいです。
 

–−そうなんですね。正直今のお二人の仲を見ていると全く想像つきません。他のお客様との会話でも「親子仲良く登っていて楽しそうだ」という声を耳にするくらいですから。

 

航:本当に。今では想像つかんくらいでしたよ。

 

舞:クライミングはじめる前までは父親と話すのが嫌だと感じていて喋るたびにイライラしていました。クライミングという共通の話題で会話をすることでお互いのコミュニケーションのテンポ感などが分かってきて、自分の中で父親との接し方も分かるようになったのが大きな変化でした。以降クライミングの話題以外にも日常の会話もするようになりました。

 

–−なぜ趣味として親子でのクライミングが続いていると思いますか?

航:それは…CRAGがあるからでしょう。

舞:そうそう(笑)

–−なんか言わせた感があってヤラセみたいで嫌だなぁ(笑)

航:休憩スペースが大きいことかな。

舞:そうそう。最近になっていろんなジムに行くようになったのですが、休憩スペースが少なかったり無い印象でした。登る壁に囲まれていて、マットが敷き詰められていて休憩中も登ってる人に気をつけないといけない。CRAGはハッキリと登るエリア、休憩するエリアが分かれていてのんびりマイペースでクライミングできることも大きいんじゃないかな。ガツガツ「いまからスポーツするぞ!」という雰囲気じゃないのがいい。

航:あとは単純に家から近いというのも継続している大きい要因ですね。

–−お話を伺っていると、別に親子で続けてるって感じでは無いのですね。

航:そうですね。一緒に行くこともあれば、各々単独で行くこともあります。

舞:父親に「今日CRAGいくわ」って連絡入れると「自分も今日行くわ」って連絡きて、ジムで合流して同じ課題をやることが多いですね。父親は子供と遊びたがりなのでクライミング以外でも「これやるよ」というとついてくることが多いですね。

航:いろんなことをやるのが好きなんですよね。だけどクライミングは飽きないね。やりすぎて痛めてしまいしばらく休むこともあるけど。

–−親子でクライミングをやっていてよかったなと思うことはありますか?

航:一緒に同じ課題をトライすることが多いので子供の試行錯誤や努力を目視だけでなく親も体感、共有できるところですね。具体的に手足の感覚、体の使い方、意識や目線などを言葉で表現し合うことでその共有がより強くなる感じがします。ただ身長が異なったり筋力や可動域など異なる部分もありますから、意見が合わないことももちろんあります。それでも最後に1つのゴールに到達した時、クライマーはもちろん一緒にトライしていて見ていた私も快感を得ることができます。手汁MAX、目ウルウルですね。

舞:父親と打ち解けられたことですね。ずっと嫌いだったんで。自分からは絶対話しかけなかったんで。今でこそ色々話すようになりましたが。

航:そうだね。一方的だったのかな。上からガンッと言うことが多かったのかも。「ああやれよ」「こうやれよ」みたいな。

–−舞貴さんからみてお父さんのここがすごいなというところはどこですか?

舞:継続力ですね。自分継続する力無いんで。基本的に何年かやったら辞めちゃうことが多いので。クライミングもハマっているときはめっちゃやるけど、ぱったりやらなくなってしまうこともあるので。クライミング好きなんだけど、そればっかりだと疲れちゃう。父親は怪我するまで続けてますから。筋トレも毎日欠かさずやってます

–−お父さんに勝ったなと思った瞬間はありますか?

舞:スラブや90度などの緩い傾斜のバランス系の課題は勝ったなと感じます。バランスとリーチを活かせるので。傾斜のある課題はパワーが必要なので苦手です。昔よりは登るようにしていますが。弱いですね。

航:そんなことないよ。やってれば強くなるよ。

舞:って言うんですけど継続力がないから一旦辞めちゃったりしてリセットされちゃうんだよ。

–−親子で登っていて一番思い出に残っていることは?

航:私、舞斗、大成(現在進学のため名古屋に居住)の3人でワイワイセッションしていた時が一番楽しかったな。

舞:その時はまだ全然登れなかったからあんまり楽しくなかったな。それよりも苦手な傾斜のある壁で父親からのアドバイスで登れたのがかなりアツかった。

–−それは昔の思い出?最近ですか?

舞:昔もそうですし、今も変わらずです。基本的に苦手な傾斜なのでアドバイスしてもらって、苦手だったところが登れるようになると嬉しいので印象に残っています。

創業時からご来店いただいている梅林さん。お子さんといつもセッションしているのが印象的でしたが、親子でクライミングを始めた直後は親子仲がよくない、そんな関係だったことを今回のインタビューで知ることができました。クライミングを通して親子が「つながった」と強く感じることができるエピソードでした。